骨盤の歪みとは?
一般的に骨盤の歪み、というイメージは左右で骨盤の高さが違う、もしくは左右どちらかの骨盤が前に出ているなどが多いかなと思います。
その骨盤の影響によって脚の長さが違ってしまったり、体全体が傾いてしまうといったことから
スカートが同じ方向に回ってしまうなど、お身体の悩みとしてよく聞きます。
実際に骨盤は歪んでいるのか??
実際に骨盤が歪むのかどうか?についてはまず骨盤の構造について理解する必要があります。
骨盤は腸骨、坐骨、仙骨という3つの骨の集合体であり、それぞれの関節は強靭な人体で結合されています。関節のイメージは肩関節のようによく動くようなイメージがあると思いますが
骨盤の関節はほとんど動きはありません。(*仙腸関節は動きます)
ということは、骨盤が歪むというと骨折や脱臼をしてしまっている状態、もしくはそれに近いような状態に骨盤の関節がなってしまっていることになります。
そのような骨盤の状態で歩くことやまして走ったりすることは困難になるでしょう。
歪んでいるように見えているだけ
ここが骨盤の歪みについての結論になります。
左右で骨盤の高さが違う、もしくは左右どちらかの骨盤が前に出ている。スカートを履くとスカートが回ってしまうといった現象は、そのような状態に見えているということです。
上記したようなお身体の悩みを、お持ちの患者さんが歩くのも困難な方はほとんどおられません
ということは、実際に骨盤の関節が歪んでいるわけではなく身体の傾きによってそのように見えてしまっている状態です。
骨盤は歪まないが傾く
左右で骨盤の高さが違う、もしくは左右どちらかの骨盤が前に出ている。スカートを履くとスカートが回ってしまう。このような状態がなぜ起こってしまうのか?
人の身体を大きな枠で見るときに骨盤から下と骨盤から上で見ます。
例えば、右脚に上手く体重がかかっていない身体はどのような状態になってしまうでしょうか?
右脚に体重がかかりにくければ骨盤から下は左側に傾くことになります。
そうなると骨盤から上でバランスを取るように上半身は右に重心を取ろうとします
頭を右側に傾けることで骨盤から下の傾きのアンバランスを上半身でバランスを取ろうとして
傾けるわけです。
これは分かりやすく説明するために左右の話ですが、ここに回旋という右回り左回りという
動きも入ってきます。ちなみにスカートが同じ方向に回ってしまう方は骨盤がどちらかに
回旋してしまっている可能性が考えられます。
下肢長差も骨盤が右側に傾けば右脚が長く見えますし、左脚が短く見えてしまうでしょう
それを骨盤が歪んでいるからといって、骨盤に対してバキボキするような力を加えて
歪みを矯正するようなものが必要かどうか?
身体に対するリスクは十分に考える必要があると思います。